『人は何のために生きるのですか?』
という女子中学生のストレートかつシンプルな質問を見かけて朝から色々と考えてみた。
自分なら『幸せになるため』と答えると思う。
しかし『幸せ』とは千差万別、人それぞれ。
我が家の近所に老人介護施設がある。
そこに認知症のお婆さんがいてよく、
「お昼ご飯はついさっき食べましたよー」
と介護士さんに諭されている。
天気の良い日は外に出て、カラスが鳴くとそれに合わせて
「カア、カア、カア」
犬が吠えると今度は
「ワンッ、ワンッ」
と実にいい顔をして楽しそうに声を上げる。
数時間後には当人はその事を憶えていない。
お婆さんは、そしてその家族は『幸せ』なんだろうか。
幸せと感じる『心』の定義も難しい。
解剖して取り出した心臓を指してこれが『心』の正体ですと言う人はまず居ない。「嬉しい」「悲しい」、「辛かったけどもう大丈夫、楽しくなってきた」などの感情の変化も全て含めて『心』
そんな得体の知れない『心』が感じる『本当の幸せ』とは何なんだろう。